自立生活支援とは、一般的には難しいとされている知的当事者の地域移行や一人暮らしを(なんとか)成立させ、日々の暮らしで生じる様々な障壁や、社会とのズレを支援の力で支え、自立した生活をすることを言います。
ここで言う「自立」とは、「1人で全てできる」から「自立」しているという訳ではなく、自らの意思で、社会生活が営めるかどうかということです。自立生活運動のエドワード・ロバーツの言葉を借りれば、{人の手助けを借りて15分で衣服を着て仕事に出掛けられる人間は、自分で衣服を着るのに2時間かかるために家にいるほかない人間より自立している。}に集約されます。
まだ社会的認知が低い重度訪問介護の知的障害者の拡充(2014年)により、知的当事者も地域でアパート等を借り、長時間のヘルパーや支援者付きで様々な支援を借りながら自立した生活がしやすくなりました。当事者にとって地域移行や自立生活は人生の大きな選択肢であり、当たり前の権利です。障害があろうがなかろうが、どんな方でも自立した生活ができるよう、社会と当事者の架け橋になり、時には社会を翻訳して当事者に伝えたり、時には当事者が社会一般常識を少し覆したり、試行錯誤しながら生活しています。